（※転載禁止）瀬戸ノベルティをご存知でしょうか。第一次世界大戦の勃発でドイツからの輸入が途絶えたことにより、『マイセン人形の代替品』として瀬戸の多くの工房からやきものの人形や動植物の置物が米国に輸出されました。高いクオリティーを認められその後欧米をはじめとした世界中に輸出され、独自の発展を遂げつつ戦後にはその最盛期を迎えます。主に輸出向けに作られていたため、これまで日本国内では、その存在がほとんど知られておりませんでした。マイセンには及ばずともその技術力は間違いのないものでしたが、ブランド化の失敗（安価な印象がついてしまった）、独自のデザイン力の弱さ（バイヤー頼み）、1980年代の急激な円高などの様々な要因により衰退の一途を辿ってしまいます。瀬戸ノベルティを牽引した丸山陶器の元社長曰く、「品質的にはリャドロ（lladro）の製品が明らかに見劣りするのに、価格は丸山陶器の人形の何倍もするのである」ということ、さぞ無念だったことでしょう。さてこちらは、米国Lenox社の伝説のプリンセスシリーズより、丸山陶器が製作しましたラパンゼル（ラ・プンツェル）です。瀬戸ノベルティは注文元のデザイン（原画）に依存する傾向がありましたが、こちらのお人形は丸山陶器が御伽話の物語の中からその仕草や人物像を描き、創造したとされる作品です。瀬戸の中でも卓越した技術を誇る丸山の代表的名品と言われております。優しい色遣いの素敵なノベルティです。高さ約22cm以前アメリカから送っていただきました里帰り品ですが、ヒビ欠けなくたいへんよい保存状態でございます。瀬戸ノベルティ2点目から同梱千円引きいたしますので、ご購入の前にコメントをお願いいいたします。